宮崎市にある地域密着の工務店・株式会社 金山建設の事務員が、地元の情報や物件の情報をお送りします。 とかく激動の建設業界ですが、その内幕はあまり知られていません。一般の方にも少しでも知っていただけたらと思います。
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進路がそれたと思ったのもつかの間、台風13号が急角度で向かってきています。
徐々に弱くなっているようなので、早いうちに熱帯低気圧に変わるかもしれませんが、早くも植木鉢などを避難させているお宅もあるようです。どうぞお気を付けください。
では、「菓匠蒸氣屋 宮崎神宮東店(2)」の続きです。
搬入した木材を組み上げていく、建方といわれる作業。
ここに載せた写真には写っておりませんが、一般の住宅より木材が大きいので、通常より大きなクレーンを使用しての作業です。
これは1階部分の建方作業中。冬場は寒いですが、雨が少ないので助かります。
一番右側の柱は通柱といって、1階・2階を貫通する1本の木材となっています。建築基準法にも規定されている、構造上重要な柱です。
木造ではありますが、広い店内を確保するため、一部は鉄骨で梁を補強しています。店内の雰囲気を壊さず、仕上げをどうするかが思案のし所・腕の見せ所。
今回の主役。
店内に入ってすぐの、階段のある吹き抜けスペースです。
クレーンの大きさはこの柱の重さに合わせたといっても過言ではありません。未塗装の白木が冬の日差しに映えて美しいですね。
比べると見劣りするように感じますが、梁も見事です。木材についてはお施主様のこだわりが存分に発揮され、担当者から話を聞いただけの私にも、それ以上にお菓子にこだわるところが想像できるような気がしました。
建方は2階へ、そして屋根へと移っていきます。
屋根と床が張られると、建物の形がはっきりします。
そろそろ瓦屋さんの出番ですね。
床が張られたら壁下地も張ります。
いまさらですが、写真をクリックしますと別窓で拡大して見ることができます。
透湿防水シート張の施工状況。
現場では「透湿シート」と省略して呼ばれることが多いため、小耳にはさんだお客様が「防水シートじゃないの?」と誤解されることも。
名前の通り水は通さず、湿気は通します。壁内の湿気を屋外に排出し、壁内の結露を防止するためです。
屋根瓦の施工状況。
うわあ・・・すいません、高い所って苦手なんです、私・・・写真を見ただけで嫌な汗が出ます。
地面から目をそらして、と。
整然と並んだ屋根瓦。勾配がきついので、足場もきっちり組んであります。このきれいな屋根瓦が、何年もの風雨と灼熱の太陽をしのいでくれるのです。
工程もずいぶん進みました。次は内部工事です。
「菓匠蒸氣屋 宮崎神宮東店(1)」の続きです。
まずは給排水の配管から。建物を建ててからは簡単にいじれない部分ですので、慎重に。
写真は排水管。手前に見えているのが公共桝で、この桝から先が宮崎市下水道課の管轄です。
立ち上がっているのは掃除用の桝。横の配管は土がかぶっていて見えませんね。
下水配管が終わったら上水道・電気など、土間コンクリートの打設準備と並行して進めます。
今回はお菓子の製造も行う店舗ですから、配管も住宅とは多少違いました。
土間コンクリートの打設状況です。
コンクリートミキサー車から流し入れたコンクリートは、バイブレーターなどの道具を使って平らに敷きならされます。
わかりづらいですが、左側にまだコンクリートが乗っていない部分が見えているのです。
格子状に組まれた鉄筋の下にある、白っぽいものは防湿フィルム。
「昔の家は、湿気が上がってきて・・・」という話をたまに聞きますが、そのために床下が高く、風通しよく造ってあったのです。
現在では地面から上がってくる湿気は、このフィルムでカット。
基礎が完成したところ。
ちょうど上の写真の、右側から写しています。
土間コンクリートも見事にまっ平ら。
お店に行かれたことがある方は、小さく仕切られたここが何か、わかるかもしれませんね。
次は基礎の立ち上がりに、土台を乗せていきます。
金山建設では加圧注入した防腐・防蟻効果の高い、緑の木材を使用。これは一般の戸建住宅も同じです。
なにしろ木造ですから、当然、木材がたくさん必要です。
あらかじめ決められた寸法に裁断された木材たちが、どどんと搬入されたところは圧巻です。
同時に足場の設置が始まりました。二階建とはいえ、建物の高さは実質三階建。足場を組む職人さんは軽々としているように見えますが、私は絶対登りたくない高さです。
写真の中央やや左に、ごろんと転がっているのがこの店舗の主役。
次は建方。ようやく大工さんの出番です。(あ、搬入された木材を別の場所で裁断したのも大工さんです)
建物は本当にたくさんの人の手を通して造られていくんですね。この記事を書いているとつくづくそう思います。
それでは皆様、よい連休をお過ごしください。